第一回目のコンテストではありましたが、西東京市をはじめ全国の皆さまから数多くの作品(応募総数113作品)が寄せられました。
その作品を9月3日(日)に漫画家クロマツテツロウ氏、切絵作家小出蒐氏による選考委員会にて厳正な審査を行い入賞4名、入選30名を選出いたしました。
「田無神社絵馬の奉製」
入賞者4名の作品を平成30年田無神社絵馬デザインとして採用し、お正月の前後に絵馬として奉製(4体合計3200体奉製予定)いたします。
(1)10月2日(月)13時から10月9日(月)17時までの間、アスタ2階「センターコート」にて田無神社絵馬デザインコンテスト入賞作品ならびに入選作品の展示会を開催いたします。
(2)12月中旬から平成30年正月明けまでの間、田無神社境内に入賞作品ならびに入選作品を展示いたします。
※田無ASTA(アスタ)へのアクセスはこちらをご確認ください。
漫画家
クロマツテツロウ氏
奈良県出身 東京都在住。
2006年「近代麻雀」より『マイケル・ヒロタ」でデビュー。以降、「月刊少年チャンピオン」より『野球部に花束を』、「ヤングマガジン」より『ヤキュガミ』を発表。書籍『野球部あるある』『野球部あるある2』『野球部あるある3』では、一コマ漫画を手掛がけている。
僕はまず、絵には「上手な絵」と「良い絵」があると思っています。
「上手な絵」は技術的に優れている絵のこと、「良い絵」とは多くの人の心を引き付けてやまない絵です。絵というのは上手下手だけでは測れない自由なものであると僕は思っています。今回の「絵馬デザインコンテスト」の審査員をやらせてもらって、一層そう思いました。子どもが描いた絵にも大人ほど上手ではなくても良い絵がたくさんあって、若い人からお年寄りまで、さまざまな個性に出会った気がしました。「太陽と戌」という題材をもとに130以上もの違う感性を持つ人たちの作品が集まると、これだけ面白いものが出来上がるのかと、改めて絵の自由さと楽しさを目の当たりにしました。本当に楽しかったです。
大賞の作品は絵から飼い主と犬との日常の1ページが切り取られたような素敵な絵です。
表現力も構図も素晴らしく、飼い主の想いがタッチに込められているような温かみがありました。金賞に選ばれた篠原氏のの作品は、個人的にとても好きでした。「休日の仲良し家族の夕暮れ」を連想させる犬たちのたたずまい、優しい夕日を背景に青い色で犬たちに逆光の影を入れたのも、素晴らしい世界観を生む効果になったと思います。
絵から「素敵な家庭」を感じました。優秀賞の作品は12歳以下の作品からの選出です。この作品は作者の元気な感じが全面に出ているように感じました。犬を全面に敷き詰めていて、発想も豊かでなにより絵を描くことを楽しんでいるのが伝わってきます。こちらの方が元気をもらった作品です。
今回は第一回ということもあり、どんな作品が集まるのかが予想もできませんでしたが、切り絵があり、パステルがあり、水彩があり、デジタルがありと、バラエティに富んだ作品たちが集まってとても見ごたえがありました。ひとつあえて言うならば、次回は「絵馬」という概念を取っ払ってみると、さらに面白い作品が増えてくるのではないかと、勝手に期待してます。
切り絵作家
小出 蒐氏
西東京在住の切り絵作家。
妖艶さを帯びたなかに凛とした女性像の切り絵を得意とする。著書〜作品集 琥珀艶の光と影、平家物語絵巻の制作中 等 朝日新聞のカレンダー(西東京市内の名所旧跡など)日本で初の切り絵によるアニメ制作〜放映(日本の昔ばなし)個展〜ニューヨーク日本ギャラリー、東京芸術劇場など多数
デジタル作品が多い中、絵馬の中に全宇宙を書き込むくらいの情熱が欲しいです。
来年以降の募集に当たって、絵馬の中に自分の世界、オリジナルティを描くことを求めて欲しいです。特に「太陽」をとってつけたような構図の作品が多いように感じます。「太陽」を即物的に出す固定観念から脱却して欲しいと思います。
第一回目としては応募数も多く参加者の年齢の幅も広く成功したと思います。来年はさらに応募数が増えることを期待します。
大賞の作品は、構図が優れており、太陽を中央に配置しいると飼い主を結びつけているように見れます。今までにない新しい絵馬ではないでしょうか。
金賞の山﨑氏の作品は赤、黒、白のコントラストが単純な構図でありながら良くまとまっています。
優秀賞の作品は、子どもらしい活発な作品で、茶色の犬が真ん中にドーンといて、周りに犬を多く配置し、絵を描くことが好きなのがわかります。
ほのぼのとした絵ですが、力強さを感じる大好きな作品です。
全国から集まった多くの応募作品のなかから
選ばれた力作をご覧ください。